本研究では、体内に集積した磁気ナノ粒子の位置と量を検出するためのイメージングシステムを開発した。最初に、冷却コイルとSQUIDピコボルトメータを用いて雑音磁界が9 fT(単位周波数当り)の高感度測定システムを開発した。また、粒子検出の際の空間分解能を高めるため、傾斜磁場(0.2 T/m)を用いた検出システムを開発し、磁気粒子からの高精度な磁界マップの取得を可能にした。さらに、得られた磁界マップから磁気ナノ粒子の位置を高精度に推定するためのデータ解析法を開発した。この手法を用いて、深さ50 mmの位置にある2つの磁気粒子サンプルを空間分解能10 mm程度で明瞭に識別することに成功した。
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