研究課題/領域番号 |
26630216
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
京谷 孝史 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00186347)
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研究分担者 |
加藤 準治 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00594087)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | スメクタイト鉱物 / 膨潤特性 |
研究実績の概要 |
平成27年度は,(1)水の温度,圧力,pHなどの条件を変えながら,スメクタイトの鉱物試料を用いて吸水膨潤挙動とそれに伴う微視構造変化を観測し,膨潤するスメクタイトの微視構造の変化を観察した.(2)スメクタイト含有粘土試料の吸水膨潤試験を実施した.吸水膨潤したスメクタイトは,強制乾燥させると取り込んだ水をはき出して初生的な状態に戻ることが知られている.そこで,スメクタイト含有粘土試料の微視構造およびスメクタイトの含有量を把握した上で,自然湿潤状態の供試体と強制炉乾燥により何通りかの水分含有量が異なる供試体を作成して,荷重,水のpH,温度,供試体の方向などを変えながら,吸水膨潤試験を実施し,膨潤速度,膨潤量などのマクロ的膨潤特性を定量的に把握した.そして,(3)それらの情報を元にして,フェーズフィールド法と有限要素法を併用したミクロスケールにおけるスメクタイトの膨潤反応とそれにともなう粘土の微視構造の変化を扱うマルチフィジックス理論解析モデル構築に取りかかった.(4)その一方で,理論モデル構築に必要な岩石内部におけるスメクタイト鉱物の集合体の弾性率を把握するために,実際の岩石試料が示す膨潤圧のデータと,スメクタイト鉱物試料の膨潤特性曲線を手掛かりとして,有限要素法による3次元逆解析を実施して,当該弾性率の同定を行った.その結果,膨潤挙動を示している時には,スメクタイト鉱物の弾性率は予想よりもかなり小さいことが推定できた.これは最終的な理論解析モデルの構築に向けて大きな手掛かりとなる成果である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
スメクタイト鉱物試料の膨潤試験に予想以上の時間が掛かかったことから十分な数のデータが得られていない.また,マルチフィジックス理論解析モデルの構築についても,プロトタイムモデルのコーディングおよびバグ取りに予想の時間を要している.
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今後の研究の推進方策 |
膨潤試験については,ノウハウが蓄積できつつあるので,最終年度には十分なデータが揃うことが期待できる.また,解析モデルについてもプロトタイプのコーディングが完成に近づいているので,最終年度には検証解析を含めた成果が期待できる.
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次年度使用額が生じた理由 |
わずかではあるが、次年度で必要となる参考文献や参考図書の購入に役立てたいと考えた。 参考文献、参考文献の選択については十分な調査が必要となるので次年度に繰り越すこととした。
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次年度使用額の使用計画 |
最終成果の質の向上に向けて、参考文献、参考図書の購入に充てる予定である。
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