研究実績の概要 |
平成28年度は先の2年間の研究を踏まえて、パリ及び大阪の郊外計画における物的住環境に関する思想の分析及び具体的環境に関する文献調査及びを行った。 郊外計画理念研究及び地域計画研究を踏まえながら、実際に実現された住環境について明らかにすることを目的として調査を行った。パリの郊外計画については、海外調査としては2016年8月から9月にパリの建築・遺産シテアーカイブにおいてルイ・ボニエ文庫所蔵の一連の関連資料を収集した。大阪の郊外計画については、大阪府公文書館などの文献資料や都市計画図面、写真資料などを収集した。その際に、パリではパリ市建築家ルイ・ボニエによる都市保全を意識した視点及び、大阪では関一田園都市思想及び直木倫太郎の大阪市都市計画事業に関する思想に根ざした視座を持って、資料の解読・分析及び両計画の比較分析に取り組んだ。 上記の研究成果を、河野康治「大阪市都市計画事業における直木倫太郎の思想に関する研究」『日本建築学会計画系論文集』81(726), 1705-1713, 2016-08、河野康治「英国住宅政策及都市計画」と大大阪に関する研究」『日本建築学会大会学術講演梗概集』F-1, 135-136, 2016-08、河野康治「関一の田園都市思想の変遷に関する研究 : 高等商業学校教授時代から大阪市助役時代まで」『日本建築学会計画系論文集』81(727), 1949-1957, 2016-09などとして発表した。
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