本研究は、景観施策を展開するにあたって、彫刻設置による景観形成を目指すためのまちづくり手法、および具体的な彫刻設置ガイドライン策定への知見を客観的アプローチによって明らかにすることを目的としている。 本年度は、下記に関して昨年度の成果を検証しながら精緻化し、国際会議等で成果発表を行った。 (1)屋外に彫刻設置を行う際に設置空間をあらかじめ設定し、その都市空間や景観形成に配慮した彫刻設置の実施を行う「オーダーメード方式」を採用している2都市、37作品について、視覚的特徴を明らかにし、「オーダーメード」方式を採用していない都市と比較し、その違いについて関係者のヒアリングを通して詳細を検討した。 (2)海外の屋外彫刻設置都市として対象としているバルセロナ市とアムステルダム市の視覚的特徴と事業プロセスについて、日本のケースと比較検討し、その違いと特徴を検証した。
|