長周期積層秩序合金(LPSO合金)の特異な熱力学的安定性と形成初期過程に関する知見を得るための手法開発を目的としてMgYZn3元合金の18R単相組成試料を用い、XAFS測定および小角領域によるDAFS測定の試行を行った。現状ではXAFS解析においても有力な報告例が乏しいため、XAFSによる鋳造材料の解析を第一ステップ、LPSO構造形成の初期構造における初期構造解析を第二ステップとした。一旦LPSOが形成されると、初期の不完全な構造でも、ほぼ前面に理想的な18R構造が形成された後でも局所環境に変化はなく、共同研究者の第一原理計算を初期値とする構造にほぼ収束することが明らかとなった。
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