真空紫外分光のためにレーザーアブレーションを用いるナトリウム蒸気供給方法について研究を進めた.可視域におけるナトリウム蒸気の吸収分光を行った結果,ナトリウムターゲット表面より1 mmでは,レーザーアブレーション後400 ns付近から中性ナトリウムのD線の吸収が観測され,1000 ns後に吸光がピークとなった.ナトリウム蒸気プルームの膨張モデルを仮定したところ実験結果とよい一致を示したことから,この膨張モデルの妥当性が示された.これらの結果から,レーザーアブレーションにより生成された中性ナトリウムの数密度はピーク値で1e17 cm-3のオーダーと定量的に求めることができた.
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