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2015 年度 実績報告書

新規抗ウイルス粉体材料の合成およびその耐久性向上メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 26630317
研究機関鳥取大学

研究代表者

陳 中春  鳥取大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00282111)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワード抗ウイルス材料 / メカニカルアロイング / 酸化カルシウム / アルミナ / ジルコニア / 鳥インフルエンザ / セラミックス / 公害防止・対策
研究実績の概要

本年度では、先ず、メカニカルアロイング(MA)処理に用いた容器とボール材質であるジルコニアの混入を防ぐMA処理条件を検討しながら、酸化カルシウムや水酸化カルシウム単体粉末にMA処理を行い、その構成相・微視組織、抗ウイルス効果を調べた。次に、第二相としてジルコニアの添加、プロセッシング条件と微視組織・抗ウイルス性との関係を調べ、最適な抗ウイルス効果を引き出すための化学組成やプロセッシング条件の影響を検討するとともに、高い即効性と持続性を有する新規抗ウイルス粉体材料合成の可能性を明らかにした。得られた成果を以下に示す。
1.第二相を添加しない酸化カルシウム単体について、ジルコニアの混入がほとんどない条件でMA処理を行った試料には抗ウイルス効果の耐久性は見られなかった。したがって、酸化カルシウムの抗ウイルス性を向上するためにはアルミナ等の第二相粒子を添加することが重要である。
2.酸化カルシウムに第二相としてジルコニアを添加し、さらにMA・水和処理を行った試料について、1mass%添加ではMA処理8時間以内では抗ウイルス性の耐久性向上は見られなかったが、5mass%添加試料では1時間以上、10mass%添加試料では30分以上MA処理を行うことによって抗ウイルス効果の耐久性が見られた。したがって、ジルコニアの添加によっても抗ウイルス性の耐久性向上に効果がある。しかし、アルミナ添加よりジルコニア添加の方が、添加量を多くMA処理時間を長くする必要がある。
3.酸化カルシウムにアルミナやジルコニアのような第二相粒子を導入し、MA処理および水和処理を施すことによって、高い即効性と持続性を有する新規抗ウイルス粉体材料を合成できることが確認された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Preparation of a Novel Antiviral Material by Mechanical Milling2016

    • 著者名/発表者名
      Tetsuhiko Onda, Yusuke Yoneda, Takahiko Akao, Koichi Motoike, Hiroshi Ito, Toshihiro Ito and Zhong-Chun Chen
    • 雑誌名

      Journal of the Japan Society of Powder and Powder Metallurgy

      巻: 63 ページ: in press

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Preparation of a Novel Antiviral Material by Mechanical Milling2015

    • 著者名/発表者名
      Tetsuhiko Onda, Yusuke Yoneda, Takahiko Akao, Koichi Motoike, Hiroshi Ito, Toshihiro Ito and Zhong-Chun Chen
    • 学会等名
      The 3rd International Conference on Powder Metallurgy in Asia
    • 発表場所
      Kyoto
    • 年月日
      2015-11-08 – 2015-11-10
    • 国際学会
  • [学会発表] 抗ウイルス性粉体材料の耐久性に及ぼすメカニカルミリングとジルコニア添加の影響2015

    • 著者名/発表者名
      松本賢樹,酒井颯太,赤尾尚洋,音田哲彦,陳中春
    • 学会等名
      平成27年日本鉄鋼協会・日本金属学会中国四国支部講演大会
    • 発表場所
      広島市
    • 年月日
      2015-08-19 – 2015-08-20

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公開日: 2017-01-06  

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