薄膜電解液下(厚さ:5 μm ~1 mm)での炭素鋼と亜鉛の電気化学インピーダンス(EIS:Electrochemical Impedance Spectroscopy)をエポキシ樹脂に埋め込まれた二電極式セルを用いて測定し,得られたEISが一次元伝送線等価回路モデルにより説明できること,さらに,この回路にカーブフィッティングすることにより電荷移動抵抗を決定できることを明らかにした.すなわち微小交流電圧を二電極間に印加したときに電極上に流れる電流の分布が均一でなくても正確な電荷移動抵抗を決定でき,薄膜水下で進行する金属材料の大気腐食の機構解析や腐食速度のモニタリングが可能となった.
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