エンジンオイルや工業用潤滑油などの劣化度は,一般的にはKOH水溶液を用いて滴定することで得られる“酸価”により診断されている。しかし,その測定プロセスは煩雑で,その場診断することができない。本研究では,イオン感応型電界効果トランジスタ (IS-FET) を利用して,オイル中の酸性度を速く簡便に評価できるセンサデバイスの開発を実施した。IS-FET表面にカチオン導電性ポリマーを被覆することで,未使用オイル・酸化劣化させたオイルの両方に対し,酸性度をモニタリングできることを見出した。しかも,一般的な“鉱油”はもちろんのこと,生分解性オイルについても酸性度評価できることを明らかにした。
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