SOFCのインターコネクト材は,一方(燃料極側)を水素リッチな雰囲気,もう一方が大気雰囲気に曝される。燃料極雰囲気で酸化しない合金を使用すれば,燃料極側から空気極側に水素が透過し,燃料極側表面においても合金の酸化が生じない可能性がある。この実証のため,厚さ0.1mmの銅によってAr-5%H2雰囲気(水素供給側)とArあるいはAr-1%O2雰囲気(検出側)を仕切り,検出側に透過した水素を水蒸気に転換し,露点計で測定した。酸化物の生成で透過水素量は低下するが,Ar-1%O2を検出側に流しても水素透過量は減少しなかった。すなわち,錆びないSOFC金属インターコネクトが実現できる可能性を示唆した。
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