水の電気分解により水素ガスを製造すれば、不安定な自然エネルギーを水素ガスとして貯蔵することができる。しかしながら、水の電気分解にはPt触媒を含む電極が必要である。本研究では、Ptの代わりにヒドロゲナーゼと呼ばれる生体酵素を用いた新しい水素発生触媒電極を開発する。ヒドロゲナーゼは、水素ガスから陽子と電子を生成でき、また、その逆の反応も促進する。このような酵素は直径10nm程度の大きさを持ち、これを導電性の金属電極基板上に坦持することが極めて困難である。本研究では、超微細加工に適したナノ結晶合金および金属ガラスを用いて、超高効率の金属-酵素ハイブリッド水素発生触媒電極を開発することを目的とした。
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