豪州産鉱石を700℃以下で空気酸化すると、難還元性、難溶性のシュードブルッカイト(Fe2TiO5)を生成することなく、FeTiO3からFe2O3とTiO2が直接析出する現象を確認した。その後、酸化した鉱石を500℃程度の低温で水素雰囲気で処理してFe2O3を全て金属鉄に還元し、塩酸浸出を行ったところ、純度97%以上のTiO2を得ることができた。本法によって、従来の方法より圧倒的に低いエネルギー消費量で高付加価値素材であるTiO2を高い純度で製造できることになる。そのため、本法を特許出願し、今後はメカニズム解明とスケールアップを図りたいと考えている。
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