本研究では,コアの金属ナノ粒子をシリカで被覆し,シリカ被覆層中にカーボンナノチューブ(CNT)を貫通させた後に,シリカ外表面に第2金属を固定化した複合ナノ粒子を創製し,そのナノ粒子が電池としての特性を示すかどうかの検証を行った.つまり,二種類の金属が絶縁物質であるシリカで隔離されつつも,CNTを介して電気的に導通するかどうかを調べた.再現性に問題があったものの,想定していた複合ナノ粒子を得ることに成功し,シリカ層の内外が電気的に導通している可能性が認められた.しかし,CNTを介して電気的に導通しているとは考えにくく,電池として機能するとまでは証明することができなかった.
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