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2015 年度 実績報告書

生活の場で発生する振動エネルギーで誘起する触媒反応システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 26630405
研究機関東京大学

研究代表者

山添 誠司  東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (40510243)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワード圧電素子 / 圧電材料 / 共振 / 触媒 / 振動
研究実績の概要

平成27年度では触媒反応システムを用いて,圧電素子による触媒作用の有無の調査を行った.まず,圧電素子そのものの性能評価(振動時における圧電特性)を行ったのち,圧電素子による振動触媒性能を評価した.
1.振動触媒反応システムの改良: 前年度で開発した触媒反応システムは反応時に容器の破損やガス漏れがおきることがわかったので,反応容器の改良を行った.容易に触媒反応層を密閉できるようにフック式で蓋の開け閉めができるようにした.これにより,容器の破損等がおきないことを確認した.総重量は2 kgであり,装置の限界重量である3 kg以内に収まった.
2.振動触媒反応システムによる圧電素子の性能評価: 圧電素子には市販の素子を用いた.圧電素子を治具に固定し,振動周波数を変えながら発生する電位を調べることで共振周波数を探索した.素子にもよるが,空気中では100-200 Hzに共振周波数があり,Vp-pで電位は3-5 V程度発生することがわかった.一方,溶液中では共振周波数が異なり,50-100 Hzであった.ただし,溶液中の方が発生電位が大きく4-6 Vの電位が発生した.共振周波数から10 Hzもずれると発生電位は大きく低下し,わずか数mVしか発生しなかった.次にこの共振時に発生する電位を使って触媒反応を試した.
3.振動触媒反応システムによる触媒反応: アルコールの酸化反応を最初に試みた.エタノール,ベンジルアルコール,インダノールの酸化反応を溶媒を用いて行った.しかし,共振による溶媒の揮発量が大きく,反応中に溶媒の液面を保つことができず,共振条件を長時間維持できなかった.そこで,色素の分解を試みた.共振条件を与えることで色素の分解が促進されることが示唆される結果を得た.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Application of group V polyoxometalate as an efficient base catalyst: a case study of decaniobate clusters2016

    • 著者名/発表者名
      Shun Hayashi, Seiji Yamazoe, Kiichirou Koyasu, Tatsuya Tsukuda
    • 雑誌名

      RSC Advance

      巻: 6 ページ: 16239-16242

    • DOI

      10.1039/c6ra00338a

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [備考] 山添誠司のページ

    • URL

      http://www.chem.s.u-tokyo.ac.jp/users/chemreact/member/member_yamazoe.html

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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