光触媒反応には、「安全性が高い」、「太陽光が使える」、「常温常圧で反応が進行する」、「密閉性の高い反応器が不要」など、他の方法に比べ、優れた点が多く、次世代の物質変換反応として注目される。本研究では、水素フリー、常温常圧下における3つの光触媒反応系【1.Pd担持酸化チタンによるアルケンの水素化、2.銀担持酸化チタンによるエポキシ化合物の還元的脱酸素、3.銅担持酸化チタンによるアルキンの部分水素化】を開拓した。いずれの反応系においても、助触媒担持が重要であり、また、2級アルコールが溶媒兼電子供与剤として有効に作用した。いずれの場合も、還元生成物と酸化生成物(ケトン)が高い量論で得られた。
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