本研究では、さまざまな細胞を含む細胞集団から特定の集団に属する細胞のみを選択的に、細胞よりわずかに大きなハイドロゲル粒子に1個ずつ別々に包括する方法の創出に挑戦した。新たに開発した方法は、細胞方面の抗原に対する抗体に西洋わさび由来ペルオキシダーゼ(HRP)を標識したものを用い、抗原抗体反応を経て特定の細胞表面にのみHRPを固定化し、そのHRPの酵素反応を利用して細胞表面にヒドロゲルを形成させるものである。この方法では、約1マイクロメートルのヒドロゲルが細胞表面に形成した。また、それによる細胞への顕著な毒性は確認されなかった。さらに、形成した皮膜の存在を利用した細胞分離も可能であった。
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