研究課題/領域番号 |
26630460
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
寺尾 裕 東海大学, 海洋学部, 教授 (10138638)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 海洋流れエネルギー / 渦励振 / 2重振子 / カオス |
研究実績の概要 |
小型水槽模型を制作し回流水槽中での実験を行うことし、その計測のためのシステムを構築した。計測システムは自作とし、マイクロチップ社のワンチップマイコンPIC18を用いたA/D12bit,10CHで20Hzでのデータ転送を可能とするシステムである。また円柱浮体を水槽内には一するための小型模型を制作し、その上部にフープを取り付ける。これの内部には小型発電装置とオペアンプ、小型加速度計を取り付けてあり、これにより水槽内での円柱の振動と、フープの発電性能を記録することができる。また制作した円柱の振動模型は、塩ビ材を加工した物で、寸法を変えて用意した。制作にあたり、安価にかつ精度を満たすように工作を行い、実験に用いる事とした。この実験を行い解析を行うためには、計測およびを解析するためのシステムおよび解析プログラムの作成を行うことが必要となりそれぞれを構築し実験と解析を進めた。解析にはフーリエ級数解析をもちいGUIで解析がしやすいようなシステムとした。この解析により実際の流体中での振動する円柱の振動状況と発電状態が判明した。またその理論解析を行うこととし、2重振子の運動解析を解析するための、数値モデルを構築することができた。これによりフープ運動にはカオスの発生する可能性を数値解にて証明することができた。なおカオス発散を行うように制御できればはつでんこうりつが大きく向上することも明確となった。ここまでの経過を海洋工学懇談会および日本船舶海洋校学会の委員会にて発表をおこなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
おおむね研究進捗状態は順調である。なかでも、フープに相当する2重振子の運動解析を行うための運動方程式を構築する事ができたことは大きな進展である。フープの数値解析を行うことにより、カオス解の存在することがわかった。このことはフラフープ式発電の過去の研究成果からも予想できていたことであるが、本方法により大角度振幅を行う円柱上の振動子にも同じような現象を数値解から発見することができた。
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今後の研究の推進方策 |
今回のテーマの物理現象に従えば、運動を支配するパラメータによりカオス解の存在領域そのものが変化するのがカオス現象の難しいところである。そのために多次元空間の中での現象解析を数値解を通して繰り返し行うとなり、多数の数値計算の繰り返しが必要となる。この様にこのカオスの全体像をつかむのが難しいが、多変数の数値解を多数推し進めることで現象の発生の確認を行う事とする。それに対して限られた事象しか実験では再現できない事を見込んでおき、回流水槽での模型試験を行い、理論と比較し研究をとりまとめることになる
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次年度使用額が生じた理由 |
論文発表の機会を2度もち、そのために旅費の計上を上回ることとなった。これは新しい研究のため他の研究者の意見を参考にし、この研究方向が正しいことを知るために是非必要だったためである。また実験補助を必要となるものと考えていたが、研究者一名ですべて実験ができるようなシステムを構築できたたためにそれも不要となった。
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次年度使用額の使用計画 |
資金使用計画は初期よりもすこし異なることとなったが、研究の進展は初期よりも進展が大きく、これは特に他の研究者とのDiscussionの機会を多く得られたことが大きい。
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