研究課題/領域番号 |
26630462
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研究機関 | 独立行政法人海上技術安全研究所 |
研究代表者 |
藤本 修平 独立行政法人海上技術安全研究所, その他部局等, 研究員 (80586686)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 生物付着 / バイオフィルム / 画像処理 / 生物越境 |
研究実績の概要 |
平成26年度には,「実験用開水路の製作」,「画像撮影用の治具製作」および「バイオフィルム付着量計測法の開発」を実施した. 「実験用開水路の製作」では,実験用に透明塩化ビニル樹脂製の水路を構築した.ポンプによりタンク内の水を循環させる装置系である.バイオフィルム付着の試験部が上部開放型となる開水路とした.試験部上流に流量計を設置し,試験部に流れ込む水の速度(バルク流速)を計測できるようにした.また,ポンプと試験部の間に三方弁を設け,弁の開閉により試験部に流入する水量をある程度変化させ,ことなるバルク流速条件での試験ができるようにした.加えて,バイオフィルム付着への周囲流動場の影響を調査するため,試験部底面に設置する障害物を製作した.障害物は半円柱(船舶船底の溶接ビードを模擬)とキャビティ(船底の取水口等を模擬)である.キャビティは試験部底面に2枚の板をある距離だけ離して設置(離す距離がキャビティの間隔となる)することで形成する. 「画像撮影用の治具製作」では,バイオフィルム画像を撮影するための撮影系を構築した.小型CMOSカメラのレンズに偏光フィルタを取り付け,偏光状態を変化させて撮影できるようにした. 「バイオフィルム付着量計測法の開発」では,構築した実験系・撮影系を用いてバイオフィルム付着量計測法の開発に着手した.基礎的検討として,海上技術安全研究所内の露天水槽から採取した水を使用し時間経過によるバイオフィルム発生状況の観察を行った.また,水路内での撮影系の配置方法等を検討した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
開水路の設計・製作に当初予定よりも時間を要したため,水路を用いたバイオフィルム計測手法の開発が若干遅れている状況である.
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今後の研究の推進方策 |
早急にバイオフィルム計測手法の開発を推進し,当初目標が達成できるよう努める.
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次年度使用額が生じた理由 |
実験に使用する開水路が,入札により当初予定額を下回った価格で製作できたため.加えて,パック旅行の利用により研究調査用の旅費が削減できたため.
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次年度使用額の使用計画 |
撮影系の高精度化等,より詳細な情報が取得できるようにするための費用として利用したい.
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