研究課題/領域番号 |
26630492
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研究機関 | 北見工業大学 |
研究代表者 |
小原 伸哉 北見工業大学, 工学部, 教授 (10342437)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | ガスハイドレード / エネルギー貯蔵 / 熱サイクル / 解離膨張 / 蓄電 / 生成速度 / 三相界面 / 小温度差発電 |
研究実績の概要 |
研究課題は、a.ガスハイドレート(GHR)のメモリ効果の評価、b.GHRの効率的な生成に要する核の利用、c.ガス・液体・触媒の接触確率の改善、d.GHRによる熱サイクルの評価、e.蓄電システムの設計からなる。平成23年度は上に述べたa.からc.を重点的に実施し、特にガス・液体・触媒の接触確率を改善するために、酸化鉄-グラファイト系触媒によるカーボンクロス担時触媒を作成して、接触面積の拡大に取り組み、以下を実施した。 (1)ガスハイドレート(GHR)の効率的な生成に要する核の利用:GHRの生成速度に活性を示すと考えられる、数十から数百μmの粒系の触媒をGHRの材料である液体に混入して、ガスハイドレート(GHR)の効率的な生成に要する核の利用を試みた。また、触媒の効果については活性の劣化についても評価した。 (2)ガス、液体、触媒の接触確率の改善:触媒のサンプルをカーボンクロスに担時することで、接触面積の大幅な拡大を試みた。そこで、カーボンクロスへの触媒の担持はホットプレスで行い、ガス、液、触媒の接触確率が最も高いカーボンクロス及び触媒の仕様と、ホットプレスの温度、プレス圧、バインダなどの条件を繰り返し調査した。カーボンクロスは、繊維の太さ、密度、気孔率、厚さなどで性質が大きく異なるため、本研究では実験計画法を導入してGHRの熱サイクルの評価を行い、最適なカーボンクロスの仕様を調査した。 (3)ガスハイドレートによる熱サイクルの評価:低温熱源によるGHRの生成過程と高温熱源によるGHRの解離膨張過程を繰り返し実施して、熱サイクルの面積の変化を評価する装置の準備を行った。熱サイクルの評価では、GHRの状態図に基づいて、できるだけ広い温度と圧力の領域を扱うように試験装置の仕様を調製した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成26年度実施予定の「ガスハイドレートによる熱サイクルの評価」については、装置の仕様設計と備品が揃うのに時間がかかり、実験設備の準備を行うにとどまった。実験は平成27年度への持越しとなった。
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今後の研究の推進方策 |
繰り返し実験を行って仮説を立証する。
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次年度使用額が生じた理由 |
実験の実施担当者が、個人的な都合で継続した実験を行うことができなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
実験担当者を増員するなどして、数ヶ月の遅れを取り戻す。
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