ペロブスカイト型鉄系酸化物のSrFeO3正極において,金属マグネシウムを負極,過塩素酸マグネシウムの炭酸プロピレン溶液を電解液としたとき,放電初期にはSrFeO3から酸素が引き抜かれた欠陥ペロブスカイト相となり,さらに放電を続けるとSrFeOx(x~2.75)とSrFeO2.5の二相共存状態で反応が進むことを明らかにした.鉄の平均酸化数と放電電気量との関係を基に反応経路を考察した結果,放電初期に過酸化マグネシウムが生成し,その後酸化マグネシウム生成するという放電反応経路が示唆された.過酸化マグネシウム生成の段階で放電を止めた場合(60~70 mAh/g)には充電も可能であった.
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