本研究では、温室効果ガスとして知られる二酸化炭素(CO2)をメタンなどのガス燃料へリサイクルすることを目的としたCO2リサイクルシステムを開発した。本システムでは、金ナノ粒子を修飾した酸化チタン(Au/TiO2)触媒に紫外光を照射し光還元反応によりCO2からのメタン生成を行う。このとき、触媒表面付近のCO2を中赤外レーザー光で振動励起しておくことにより、レーザー照射のない場合に比べ、メタン生成効率が1.7倍向上することを実証した。Au/TiO2触媒の透過型電子顕微鏡による観察の結果からは、触媒作製条件の最適化による、さらなる高効率化の可能性が示唆された。
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