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2015 年度 実施状況報告書

ヒトにおける磁気感覚の検討

研究課題

研究課題/領域番号 26640006
研究機関東京大学

研究代表者

高橋 康介  東京大学, 先端科学技術研究センター, 特任助教 (80606682)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード認知科学 / 感覚知覚 / 磁気
研究実績の概要

前年度に作成した磁気及び音実験刺激提示装置を利用して、磁気知覚の存在を示唆する証拠を得るための実験を複数行った。第一に、前年度に引き続き1日30分程度の磁気刺激順応として、磁気刺激の提示・非提示と音刺激の提示・非提示を同期させた0.5Hzから2Hzの刺激提示を経験し、定期的に磁気刺激のみの提示有無の弁別が可能かどうか検査するというものである。この実験は少数の被験者に対して実施した。第二に、そもそもの磁気知覚有無の個人差が考えられたため、比較的多数の被験者に対して1分程度、磁気刺激と音刺激を同時に提示して、音の提示中に磁気から発せられる信号を検出できるかどうか検査した。いずれの結果からも磁気知覚の存在を支持する結果は今のところ得られていない。また、ヒト磁気知覚を研究する工学系研究者と知り合ったため、お互いの研究進捗状況を報告して把握し、可能性のある研究手法を議論した。その結果として、脳波測定の実施を計画し、磁気刺激中に脳波を測定する実験プロトコルを準備した。また眼球運動に関する国際会議に参加して、磁気刺激関連の研究について現状把握を行った。当初2年間の研究計画であったが、申請段階で磁気知覚の発見に成功する可能性を5%程度と見積もっており、発見していない現状は予想外の状況ではない。しかし、発見に成功した時の意義の大きさを考慮し、1年間研究期間を延長して、磁気知覚の発見に向けた更なる工夫により研究をすすめることとした。延長期間では当初計画通り行動をとおした磁気知覚の発見とともに、脳波計測を利用して磁気刺激に対して脳神経系がどのように反応しているかを探ることとする。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

磁気知覚の存在を支持する証拠を発見できないため。但しこの状況は当初の予想を外れるものではない。

今後の研究の推進方策

脳波測定など新たな手法を取り入れる。

次年度使用額が生じた理由

磁気知覚の存在を支持する結果を得ていないため、成果発表を実施していないことによる。

次年度使用額の使用計画

成果発表ではなく脳波計測などの新しい手法を試す。最終的には、仮に成功しなかったとしても、試した手法と結果をまとめて公表する。

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公開日: 2017-01-06  

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