本課題では、学習時と学習前・後の神経細胞活動の経時的観察と、学習後に活動依存的な遺伝子発現を示し記憶を獲得した細胞(記憶痕跡細胞)の同定を、同一個体内で両立できる新規技術の構築を目的とした。 内視鏡用GRINレンズの慢性設置による超小型蛍光顕微鏡での海馬神経細胞の蛍光イメージング法を確立し、遺伝子改変マウスにおいて、~400個の神経細胞のCa2+動態を指標とした活動様式の観察と、蛍光タンパク質を発現誘導した記憶痕跡細胞の同定を自由行動下で両立することに成功した。 この独自技術は、記憶痕跡細胞に特有の学習前・学習時・学習後の活動様式の特性や変化を、それ以外の細胞と比較検討することを可能にする。
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