本研究は、睡眠覚醒調節システムとエネルギー代謝システムの関連性の解明に貢献できる慢性的睡眠不足モデルマウスを開発することを主目的とした。 脳の一部を特異的に損傷させることで、少なくとも1ヶ月、持続的に睡眠量が40 %以上減少するマウスを偶然に見出した。慢性的に短眠状態を示すこのマウスをモデルマウスとし、摂餌量と体重を定期的に測定した。モデルマウスの摂餌量は対照群と比べて多く、また体重は施術から3週目に増加し始めた。本研究課題で作製した慢性的睡眠不足モデルマウスが、短眠とエネルギー代謝の関連性を研究する上で有用な動物であることが期待できる結果が得られた。
|