シナプスの分化誘導にはシナプスオーガナイザーと呼ばれる細胞接着分子が関与する。シナプスオーガナイザーの1つPTPδの細胞外領域Igドメインには3,6及び4アミノ酸をコードするミニエクソンが選択的スプライシングによって挿入される。それによりマウス脳内には少なくとも8種類のスプライスバリアントが存在し、その比率は脳部位、発達時期によって変化することがわかった。更にPTPδ・リガンド複合体の構造解析から、ミニエクソンがリガンド認識とシナプス誘導において重要な役割を担うことが明らかとなった。このことからミニエクソンペプチドが標的特異的シナプス形成のプロテインコードとなることが示唆された。
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