コンソミックマウス系統は多因子疾患の原因遺伝子の絞り込み・遺伝子の単離に大きな役割を果たしてきた。しかしながら、その作製過程には数年単位の時間と労力がかかる上に妊性低下などが原因で目的のマウスが得られないことが課題であった。本研究では、上記課題を解決するため染色体導入技術と染色体除去技術を組み合わせることで、細胞レベルでコンソミック系統を樹立し、短期間にコンソミックマウスを作製するためのシステム構築を目指した。本年は以下のステップで研究を進めた。昨年度に作製したマウス11番染色体を保持するA9細胞クローンからCHO細胞に微小核細胞融合法にてマウス11番染色体を導入した。BS耐性株をクローニングし、拡大培養後にPCR解析、FISH解析を行い、目的のマウス11番染色体がCHO細胞に導入できたクローンを選抜した。
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