研究課題/領域番号 |
26640060
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研究機関 | 新潟医療福祉大学 |
研究代表者 |
森田 邦恵 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 助手 (90396440)
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研究分担者 |
笹岡 俊邦 新潟大学, 脳研究所, 教授 (50222005)
小田 佳奈子 新潟大学, 脳研究所, 特任助教 (60708212)
川村 宏樹 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 准教授 (20333495)
浅井 孝夫 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 助教 (60612736)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | iPS細胞 / 肝臓移植 / がん化 |
研究実績の概要 |
本研究は、iPS細胞より分化誘導した肝細胞を生体に移植した後の発がんの可能性を検証することを目的とし、ヒトiPS細胞より肝細胞へ分化誘導したヒト肝細胞を、免疫不全マウスへの移植をし、最長2年の長期観察を行い移植部位の確認を行う計画である。 今年度は、昨年度に引き続きヒトiPS細胞より肝細胞へ分化誘導を行い、肝細胞の確認を免疫染色にて行う実験を継続している。実験を何度か行い免疫染色で誘導効率を確認した結果、50%程度の肝細胞への分化誘導に成功した結果が得られたが、未分化な細胞も高い確率で確認されていることから、まだマウスへの移植を試みることは現段階では、行っていない。 その理由としては、最近のiPS細胞由来細胞の移植を行う研究で、iPS細胞および完全に組織細胞に分化する前の組織幹細胞から、がんが発生する可能性が報告されている。よって移植実験でがん化の検証を行うためには、iPS細胞より肝細胞へ完全に分化させるか、分化誘導した細胞集団から肝細胞を純化する試みが必要である。そのため肝細胞への分化誘導効率を上げるために、新たな分化誘導の方法を試みている。また、その結果誘導効率の改善が見られなかった場合は、FACSにより肝細胞の純化を行い、移植実験を行う計画である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究の計画の申請段階では、研究代表者の所属機関で研究を実施する計画であったが、研究実施初年度に研究代表者所属機関の異動があり、教育業務を行う所属機関と研究実施場所が異なることになった。そのため、移動時間と、研究実施場所の都合等により、研究実施が遅れがちとなっている。
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今後の研究の推進方策 |
本研究の実施期間は最長で、来年度までとなっているので、移植実験に成功し、最長2年の経過観察を行うには、研究期間が不足している。そこで本研究の継続するために、新たに科研費の申請を行い、来年度までの成果を今後に継続し、学会発表・論文発表につなげていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
補助事業開始初年度に研究代表者の所属機関が異動したため、研究実施場所と研究分担者の変更をすることとなり、研究計画を立てた当初は、研究代表者の研究実施場所とその他の業務を行う場所が同じであったが、開始後はそれぞれの業務の実施場所が異なり、研究進行が遅れがちとなっていた。それに加え今年度は研究代表者の所属機関で、教員が1名欠員の状態が1年間続いたため、その他の業務にかける時間が増えたため、研究に遅れが生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度は、継続して行う実験の消耗品代が使用額のほとんどとなり、国内学会で研究成果を発表するための旅費が、約8万円程度使用する計画である。
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