研究課題
1. 白血病におけるSytl1の効果の解析前年度の研究でSytl1の発現増加は白血病細胞のサイトカイン刺激による遊走能を促進し、その原因として受容体CXCR4の膜輸送を促進することが示唆された。Sytl1は、CXCR4のinternalizationには影響していないことから、新規受容体の膜輸送が促進されることが確かめられた。また、その際に下流シグナルとしてERKやAKTのリン酸化が亢進することも明らかになった。また、in vivoにおいてはSytl1を高発現する白血病細胞はCXCL12を分泌するCAR細胞の近傍に集積することも明らかになった。2. Sytl1ノックアウトマウスの解析Sytl1 KOマウス由来骨髄細胞に、上流因子のHoxa9/Meis1を導入してもin vivoにおいて白血病発症は認められなかった。この骨髄細胞にSytl1を再導入することで白血病発症を見たことより、Sytl1はin vivoにおける白血病細胞の定着に必要な因子であることが証明された。一方、Sytl1 KOマウスの骨髄細胞についてリニエージ解析を行った。造血幹細胞を初めとする各リニエージの分布に異常は認められなかったが、コロニー形成試験において骨髄顆粒球系に分化する前駆細胞の増加が認められた。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 4件、 謝辞記載あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 3件、 招待講演 6件)
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