子宮頸癌発症の原因は、高リスク型HPV(ヒトパピローマウイルス)への長期感染であり、中でもHPV16/18型が70%を占めるとされている。子宮頸癌予防ワクチンは世界中で広く普及しているが、これまで、その効果を客観的に評価する方法は確立していなかった。本研究では、ワクチン接種によるHPV16/18型の血中中和抗体価の変動を迅速、かつ簡便に測定する方法を開発した。まず、非特異反応を低減するためにマグネットビーズを用いたELISA法を確立し、次に、血清1滴を15分で判定可能な簡易イムノクロマト法を構築した。数百人規模の小規模臨床研究の結果から、両方法の結果の一致をみることに成功した。
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