多くのがん細胞でエンドセリンおよびその受容体の発現が亢進しており、その情報伝達や遮断薬の作用機序を十分に理解することが重要である。本研究で、界面活性剤ミセル中で精製したETBRをナノディスクに再構成するシステムを確立した。変異体は、ジギトニンで可溶化精製することで回収効率が上がることがわかった。この系を用いて受容体の構造解析結果から示唆された各種変異体の活性を測定し、不活性化構造の維持や構造変化に重要な残基を特定することができた。また、再構成に用いるETARの発現量を増加させる変異体を同定し、回収量を増加させる精製法の工夫を行った。引き続き、A型、B型ヘテロ二量体ナノディスクの単離を試みる。
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