ヒト骨髄性慢性白血病細胞の増殖を強く抑制する二糖(MelNH2, Galα1-6GlcNH2)の開発や、その臨床応用に向けた研究を進めてきた。MelNH2が通常の抗がん剤のような副作用のない安全なものとなれば、広く社会に貢献できる。 がん細胞がMelNH2を取り込む機序の解明は残っているが、がん細胞のクロマチン凝集や小胞体からのカルシウムイオンの放出を招き、アポトーシスを誘導すると思われる。又メタロチオネインの異常発現から、がん細胞はMelNH2を排除するためメタロチオネインを総動員させると推測された。リボ核タンパク質がMelNH2と反応し、そのスプライシング機能を阻害することも推測された。
|