ファイトプラズマ(Candidatus Phytoplasma属細菌)は、植物の細胞内に寄生し、700種以上の植物に病気を引き起こす絶対寄生性細菌である。本研究は、ファイトプラズマのゲノムにコードされる遺伝子の中から、宿主をコントロールする因子を同定し、その作用機作を明らかにすることを目的とした。ゲノムにコードされる分泌タンパク質に焦点を当てスクリーニングを行った結果、花器官の異常を誘導する因子Phyl1を同定した。機能解析の結果、Phyl1は宿主のユビキチンプロテアソーム系を介してMADS-box転写因子群の分解を誘導することが示された。
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