血液は体内のあらゆる情報を含んでいる。しかし、血清・血漿中のタンパク質分析は組織、臓器に比べて非常に難しく、まだまだ満足な分析が出来ているとは言い難い。本研究ではまず第一に、血漿タンパク質を詳細に分析するための前処理方法を開発し、安定同位体標識試薬、質量分析計と組み合わせた血漿タンパク質の高精度比較分析法を開発した。次にこの方法をストレス関連障害モデルマウスの血漿分析に応用し、ストレス関連障害と相関するタンパク質の検出に成功した。また、脳組織(海馬、視床下部)に対しても同様に詳細なプロテオーム変動を解析し、不安様行動に相関するタンパク質の同定に成功した。
|