• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実績報告書

モデル動物によるパーキンソン病/アルツハイマー病原因遺伝子の周辺因子の網羅的同定

研究課題

研究課題/領域番号 26640123
研究機関名古屋大学

研究代表者

久本 直毅  名古屋大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (80283456)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワードC. elegans / パーキンソン病 / アルツハイマー病
研究実績の概要

今年度はスクリーニングで得られた因子の機能解析について進めた。パーキンソン病候補遺伝子のスクリーニングでは、LRK-1と同様のシナプス小胞の局在異常を起こすものとしてUNC-16を同定した。さらなる遺伝学的解析から、UNC-16がLRK-1の上流で機能することも見出した。また別の因子としてPI(3,5)P2合成に関与する因子を同定した。この遺伝子の変異体を作成して調べたところ、通常の状態では局在異常の表現型が弱いものの、線虫個体に飢餓ストレスを与えると著しく上昇することが判明した。このことはこの遺伝子の機能とストレスとの間に何らかの関係があることを示唆している。上記の研究と並行して、LRK-1のゴルジ体局在を制御する因子の解析も行い、論文として発表した。一方、アルツハイマー病候補遺伝子のスクリーニングでは、JNK結合タンパク質のひとつJIP1の線虫ホモログJIP-1の解析を行い、その遺伝子欠損変異体においてAPPの線虫ホモログAPL-1の量が増大することを見出した。この増大はJNK MAPキナーゼ経路の変異体では起こらないことから、JIP-1はJNK経路に依存しない形で機能すると考えられる。さらに、jip-1変異体での量の増大はプレセニリンとは別経路で起こること、さらにダイニン変異体と同様にAPPの逆行輸送が消失していることが判明した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 4件)

  • [雑誌論文] Axotomy-induced HIF/serotonin signaling axis promotes axon regeneration in C. elegans.2016

    • 著者名/発表者名
      Alam T, Maruyama H, Li C, Pastuhov SI, Nix P, Bastiani M, Hisamoto N, Matsumoto K.
    • 雑誌名

      Nature Communications

      巻: 7 ページ: 10388

    • DOI

      10.1038/ncomms10388

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] The chaperone complex BAG2-HSC70 regulates localization of C. elegans Leucine-rich repeat kinase LRK-1 to the Golgi2016

    • 著者名/発表者名
      Fukuzono T, Pastuhov SI, Fukushima O, Li C, Hattori A, Iemura S, Natsume T, Shibuya H, Hanafusa H, Matsumoto K, Hisamoto N.
    • 雑誌名

      Genes to Cells

      巻: 21 ページ: 311-324

    • DOI

      doi: 10.1111/gtc.12338

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Axon regeneration is regulated by Ets-C/EBP transcription complexes generated by activation of the cAMP/Ca2+–p38 MAPK signaling pathways.2015

    • 著者名/発表者名
      Li C, Hisamoto N, and Matsumoto K
    • 雑誌名

      PLoS Genetics

      巻: 11 ページ: e1005603

    • DOI

      0.1371/journal.pgen.1005603

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] MAP kinase cascades regulating axon regeneration in C. elegans.2015

    • 著者名/発表者名
      Pastuhov SI, Hisamoto N., Matsumoto K.
    • 雑誌名

      Proc. Jpn. Acad. Ser. B. Phys. Biol. Sci.

      巻: 91 ページ: 63-75

    • DOI

      10.2183/pjab.91.63

    • 査読あり / 謝辞記載あり

URL: 

公開日: 2017-01-06  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi