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2014 年度 実施状況報告書

高深度シーケンシングによる百十歳以上長寿者のミトコンドリアDNA体細胞変異率決定

研究課題

研究課題/領域番号 26640126
研究機関国立遺伝学研究所

研究代表者

井ノ上 逸朗  国立遺伝学研究所, 総合遺伝研究系, 教授 (00192500)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワード超長寿者 / ミトコンドリア変異 / 次世代シーケンサー / ヒトゲノム配列再解析
研究実績の概要

ミトコンドリアDNA(mtDNA)の体細胞変異が加齢と共に蓄積すると、ミトコンドリアのエネルギー産生能の低下、活性酸素産生による細胞障害へと繋がり、老化の原因になると考えられている。ヒトの長寿モデルである110歳以上超長寿者は、100歳の時点で様々な疾患に罹患しながらも、一定の生体機能を維持して生活している。つまり、長寿者の生体システムは、加齢に伴う老化現象に対して頑健性を維持していると考えられる。そこで本研究では、110歳以上超長寿者および乳幼児から80代の一般的な高齢者にわたる対照群について、次世代シーケンサーを用いた超高深度シーケンシングによって、mtDNAの体細胞変異率を決定、比較検討を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

困難が予想された検体収集は完了したものの、ミトコンドリア体細胞変異検出までにはいたっていない。
既に80名の110歳以上超長寿者から採血サンプルの収集を完了した。110歳以上超長寿者をこの規模で収集している研究グループは世界的にもなく、国際的優位性を保っている。本研究では、シーケンスキャパシティーを考慮して20例の超長寿者をmtDNAシーケンスに用いた。対照群として新生児、20歳未満、40歳未満、60歳未満、80歳未満、80歳以上100歳未満の年齢層ごとに20例の検体を研究に用いた。超長寿者で全ゲノム解析を行い、そこからミトコドリア配列も解析を行った。残念ながら、深度が低いために、体細胞変異を見出すにいたっていない。ミトコンドリア体細胞変異を検出するプロトコールの確立する必要がある。

今後の研究の推進方策

研究推進に必要なDNA検体は収集できた。現時点でわずかなミトコンドリア体細胞変異を検出することができていない。ミトコンドリアDNAをターゲットとしたキャプチャー系を確立し、MiSeqでのdeep sequencingを行う必要がある。

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公開日: 2016-05-27  

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