研究課題
1) ドチザメの確保・飼育法:ドチザメの確保・飼育法:愛媛県農林水産研究所水産研究センター栽培資源研究所と共同で、ドチザメ類のサメの確保条件および飼育法を検討した。その結果、ドチザメ類のサメの確保については、松山市内の少なくとも複数の漁協組合への相談により、6~11月の期間は2週間ほど事前に申し込んでおくと、10~30匹の範囲で確保できることが分かった。その際のサメの種類は、ドチザメではなく、ドチザメ科のシロザメ、ホシザメ、エイラクブカが主体であることが分かった。2)免疫法の確立:ドチザメ類から血液の採取法および免疫部位の検討を行った結果、血液採取には尻尾の近傍から数十mL程度であればダメージが少ないことが分かった。免疫部位については、鰓へ1回に数百μgの蛋白質免疫であれば、免疫が誘導できることが分かった。3) ドチザメ類のトランスクリプトーム解析:ドチザメより、ホシザメなどの他のドチザメ科のサメの捕獲が多いことが分かった。しかし、それらのサメのIgNAR遺伝子の配列は報告されていない。また、これらのサメが自然免疫応答できるかどうか分からない等、ほとんど解析がされていない状況を踏まえ、ドチザメ3種の血球細胞のRNAを抽出し、世界初のRNA-Seq解析を行った。その結果、IgNAR遺伝子、自然免疫関連に遺伝子の発現が確認でき、配列情報も得られた。4) ドチザメ3種のIgNAR遺伝子のクローニング:3種のドチザメ科のサメのIgNAR遺伝子の配列情報が得られたので、プライマーをデザインし、それぞれのクローニングを行った。これに、ドチザメナノボディ開発の基盤技術を揃った。
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