マダガスカルの渓流での多種の両生類の共存機構をと、森林の改変による両生類幼生の種数減少が渓流生態系に及ぼす影響を明らかにすることを目的とする。 自然林、二次林、農耕地のそれぞれで3支流で、成体のトランセクト調査を行うとともに、幼生とその餌候補を採集した。 成体37種2287個体が記録され、種数は自然林、農地、二次林の順で、種組成は流域環境を反映した。幼生には5種の口器が見られ、安定同位体比分析から、幼生で一般型口器の種は、藻類や動物遺骸を食べていること、吸盤型口器は、餌中の藻類の割合が大きいことが示唆された。砂食型は窒素同位体比が大きく、分解者あるいは動物遺骸を主に食べていることが推測された。
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