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2015 年度 実績報告書

イオン強度勾配を利用した新規スクリーニング法の構築

研究課題

研究課題/領域番号 26640138
研究機関東洋大学

研究代表者

三浦 健  東洋大学, 生命科学部, 准教授 (20416001)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワード新規スクリーニング法 / イオン強度 / マリアナ海溝底泥コアサンプル
研究実績の概要

本研究は、イオン強度の違いを利用した新規スクリーニング法を構築し、未知能力を有する新規微生物資源をスクリーニングすることにある。これまでに土壌サンプルの前処理条件の違いで、異なる微生物が観察された。その原因として、微生物と土壌粒子間に異なる電荷が生じ、両者が強弱な力で結合していたことが示唆された。そのため、イオン強度の違いによって両者を分離できるのではないかと推測した。まず、イオン交換樹脂を仮想土壌粒子としてNaCl 0~6 M勾配で分取しコロニー数を観察した。E. coli NBRC3972は洗浄液と同程度な電離度(伝導率)でコロニーが出現した。よって、E. coliは帯電していないか、若干負に帯電している可能性が示唆された。一方、B. subtilis NBRC3134は伝導率が2.0 S/m以下でコロニーは出現しなかった。これらの結果より、微生物と土壌粒子間に異なる電荷が生じていることが示唆された。そこで、粉末濾紙層にマリアナ海溝底泥コアサンプル(YK09-08)を重層し酸・中・アルカリ性緩衝液(NaCl:0~6 M)で分取し、Marine Broth 2216寒天培地で単離した結果、色、形状や色の異なる733株を単離した。異なるサンプルにおいて、異なるpHとNaCl濃度で単離した株で、特定の電離度で特徴的な白色コロニーが出現など、同じ形態のコロニーが同程度の電離度で観察できた。また、同程度の電離度で出現した形態が類似した株は、同様の菌体外酵素を産生していた株もいた。さらに、10 S/m以上で取得したWilliamsia muralis(0 S/m)とErythrobacter vulgaris(2.4 S/m)の近縁株において、イオン交換樹脂で伝導率を測定したところ、取得した電離度と異なる結果となった。本研究において、微生物によって帯電の違いがあること、微生物が土壌粒子間にタンパク質などを介して結合していることが示唆された。そこで、伝導率を変化させることで、新規微生物をスクリーニングできる可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 伝導率の違いを利用した微生物のスクリーニング法の検討および構築2016

    • 著者名/発表者名
      中野栞、渡邉彬宏、小林徹、三浦健
    • 学会等名
      日本農芸化学会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター(北海道札幌市)
    • 年月日
      2016-03-27 – 2016-03-30

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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