マリアナ海溝底泥コアサンプル(YK09-08)を粉末濾紙カラムを用いて、酸・中・アルカリ性緩衝液、塩濃度6 Mまで段階的に上げて分取した。その分取液をMarine Agar 2216に塗布し、25℃で14日間培養した。その結果、異なるイオン強度で明らかに異なるコロニーが出現し、733株の単離・保存に成功した。また、異なるpHと塩濃度において、同程度のイオン強度で分離した株のコロニー形状が似ていた株の中には、同様の菌体外酵素産生株も見出せた。本研究より、緩衝液の種類や塩濃度の組み合わせの違いで取得できる微生物に違いが見られたことから、イオン強度によって分離できる微生物が異なることが示唆された。
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