本研究は、アルテミアなどの極限環境生物で保存されている特徴的なクリプトビオシスに注目し、生物資源保存のための新規保存技術の開発を目指して行われた。まず試験管レベルのゲルモデル系によるシミュレーションを行って、常温ガラス化のための適正条件を検索した。具体的には、アガロースゲルにトレハロース等の各種糖類を添加したゲルの水分含量と糖類別のガラス化傾向の対応関係を明らかにした。さらに、うずら卵ゲルに対して、トレハロースと乾燥耐性をもったLEAペプチドを添加したところ、LEAペプチド濃度に応じたガラス化促進作用が得られた。
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