本研究では、嫌気条件下での結晶化の有効性を証明し、嫌気条件下でのタンパク質結晶化技術を多くのタンパク質の結晶化に適用した。それにより、通常の好気条件下での結晶化スクリーニングでは結晶が得られなかったタンパク質の結晶化を成功させることが可能になった。結晶化条件が未知のタンパク質のサンプルについて嫌気条件下での結晶化を試みた結果、好気条件下では結晶が得られなかったが、嫌気条件下では結晶を再現性良く得ることに成功し、2.0A分解能の回折データを得るに至った。嫌気条件下での結晶化は、様々なタンパク質の結晶化に適用できると考えられる。
|