ヒトを含めた動物は、食後や空腹時など栄養状態の変化に応じて、幹細胞や前駆細胞の分裂や分化といった活動を調節することが知られている。本研究では線虫という実験動物を用い、nhl-2とnos-1という遺伝子が、飢餓時に神経の前駆細胞の活動を一時停止するのに必須であること、飢餓時にmiR-235というマイクロRNAの生合成調節を促進する可能性を見出した。今後、栄養状態の変化に伴いmiR-235やnhl-2、nos-1がどのように相互作用するか調べることで、動物がどのように栄養状態の変化に応答するか、遺伝子や細胞レベルでの理解が進むことが期待できる。
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