細胞周期のチェックポイントに検知されて修復過程に入った異常細胞のうち、完全修復に至らなかった細胞はアポトーシス依存的に貪食除去されると考えられる。しかし、貪食の必要性は示されていない。研究代表者は、チェックポイントとアポトーシスを同時に阻害して発癌を起こさせるショウジョウバエ実験系において、アポトーシスではなく貪食を阻害した時の発癌の有無を調べることにした。発癌が起これば、癌細胞予備軍の除去にアポトーシスだけでなく貪食も必要と結論される。最初の1年半をかけて発癌モデルが完成し、貪食の必要性をみる動物の作成に入った。しかし、研究期間内に完成せず、当初の目的を達成することができなかった。
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