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2016 年度 実績報告書

赤血球前駆細胞を利用した転写翻訳に依存しない概日リズム発振機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 26650033
研究機関名古屋大学

研究代表者

大川 妙子 (西脇妙子)  名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (30432230)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード概日リズム / レドックス制御
研究実績の概要

概日時計は細胞に内在する約24時間周期の振動体である。現在哺乳類の概日リズムは、概日時計遺伝子の転写・翻訳のネガティブフィードバックループにより発振すると考えられているが、ヒト赤血球においては抗酸化蛋白質ペルオキシレドキシンの酸化状態がこのフィードバックループ非依存的に概日リズムを示すという報告がある。しかしながらその発振機構などの詳細はほとんど研究が進められていない。本研究においてはマウス由来の赤血球前駆細胞株MEDEP BRC5を赤血球様の細胞に分化させ、蛋白質の酸化・還元リズムを再現性よく解析する系を立ち上げることとした。
平成28年度は、MEDEP BRC5が脱核赤血球様細胞に分化していることをライトギムザ染色により確認した後、時系列サンプルのウェスタンブロッティングによりペルオキシレドキシン、および時計遺伝子産物Bmal1の日内変動の有無を調査した。その結果、これらの蛋白質はいずれも存在量や翻訳後修飾に明確な概日リズムは認められなかった。
また、概日リズムと細胞内の酸化・還元状態との関連を確認するため、ヒトU2OS細胞にpBmal1::luc遺伝子を導入したレポーター株を用いて、レドックス制御関連化合物ライブラリーのスクリーニングを行ったところ、Bmal1発現リズムの周期や位相に影響を及ぼす化合物が得られた。今後はこれらの化合物が蛋白質レベルのリズムに及ぼす影響を確認するために、U2OS細胞、およびその時計遺伝子破壊株においてプロテオーム解析を行う予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Molecular basis for regulating seasonal reproduction in vertebrate.2016

    • 著者名/発表者名
      Nishiwaki-Ohkawa T, Yoshimura T.
    • 雑誌名

      J. Endocrinol

      巻: 2290 ページ: R117-127

    • DOI

      10.1530/JOE-16-0666

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Combination of synthetic chemistry and live-cell imaging identified a rapid cell division inhibitor in Tobacco and Arabidopsis thaliana2016

    • 著者名/発表者名
      Rambo M, Kurihara D, Yamada T, Nishiwaki-Ohkawa T, Kadofusa N, Kimata Y, Kuwata K, Umeda M, Ueda M
    • 雑誌名

      Plant Cell Physiol

      巻: 57 ページ: 2255-2268

    • DOI

      http://doi.org/10.1248/cpb.c16-00191

    • 査読あり
  • [学会発表] 甲状腺ホルモンアナログの開発2016

    • 著者名/発表者名
      大川妙子、加藤優季、伊藤有花、Muhammad Yar、Zachary Ariki、Anupriya Kumar、Jacky Yim、佐藤綾人、南保正和、Stephan Irle、Cathleen Crudden、吉村崇
    • 学会等名
      第23回日本時間生物学会学術大会
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 年月日
      2016-11-12 – 2016-11-13
  • [学会発表] 哺乳類の概日リズムの周期を延長する化合物の探索2016

    • 著者名/発表者名
      小林茜、Katherine Tamai、上園悠真、佐藤綾人、大松亨介、大川妙子、大井貴史、吉村崇
    • 学会等名
      第23回日本時間生物学会学術大会
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 年月日
      2016-11-12 – 2016-11-13
  • [学会発表] ITbM化合物ライブラリーを用いた概日リズム調節分子の探索2016

    • 著者名/発表者名
      石黒将照、小林茜、上園悠真、角房直哉、佐藤綾人、大松亨介、大川妙子、大井貴史、吉村崇
    • 学会等名
      第23回日本時間生物学会学術大会
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 年月日
      2016-11-12 – 2016-11-13

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公開日: 2021-12-27  

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