本研究はタンパク質の2箇所の分子表面にランダム配列を導入することで、複数の面で特定のタンパク質分子と特異的相互作用することを可能することを目指した。ラン藻由来Np275-Np276など、天然に存在するタンパク質を改変することで他のタンパク質分子との相互作用を作り出した。全般的にディスプレイ法によるセレクションから回収したDNAを発現させると、可能性が極めて低く、この系で複合体を得ることは困難であった。そのため新たに大腸菌YncEやDIXを利用した系を構築した。YncEも可溶性が低いものしか得られなかったが、DIXでは可溶性が高く、野生型よりも強い相互作用を得ることに成功した。
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