腎不全とは糸球体濾過量の低下であり、その糸球体濾過は糸球体基底膜、上皮細胞スリット膜、そして糸球体内皮細胞(GEnC)に存在する“孔”の三因子によって構成される。今回の我々の研究は、この『“孔”を構成する蛋白質を特定すること』を目的とした。まずはIgA腎症を対象とし、「孔」を含めた内皮細胞の微細構造を電子顕微鏡を用いて検討した。またマウスの腎臓から糸球体内皮細胞を分離するため、Immortomouseより糸球体内皮細胞を単離培養し、さらに抗CD31抗体を用いて糸球体内皮細胞の純度をあげ、FACSで解析した。糸球体内皮細胞のカベオラをキットを用いて単離し、今後は質量分析を行う。
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