本研究では、卵母細胞における紡錘体スケーリングの機構および役割を解明することを目指した。細胞質量を人為的に増減させたマウス卵母細胞をライブイメージングし、減数第一分裂における紡錘体動態を4D解析したところ、卵母細胞の細胞質量とともに紡錘体体積が変化することが分かった。これらの紡錘体の機能性について詳細に調べたところ、細胞質が大きいほど紡錘体の機能性が低下し、染色体分配エラーが起きやすくなることが分かった。これらの結果は、卵母細胞で染色体分配エラーが起きやすい理由の一つはその大きな細胞質にあることを示唆した(Kyogoku & Kitajima 2017 Dev Cell)。
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