本研究では、近年同定されたシロイヌナズナの紫外線受容体タンパク質UVR8と紫外線パルスレーザーを利用して、時空間分解能に優れた遺伝子発現誘導系の開発を試みた。UVR8は、植物体において通常生育条件下では安定なホモ二量体として細胞核に存在し、280~300nmを中心とする波長帯の紫外線照射により可逆的に単量体化され、特定のタンパク質と結合できるようになる。このような性質をもつUVR8とLexA、VP16の転写活性化ドメイン、SRDXモチーフ、COP1のWD40ドメイン等との融合タンパク質により紫外線誘導的転写系の構築を試みた。
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