中枢神経系の発達した脊椎動物では長大な遺伝子が多数存在する。長大遺伝子は、AT-richなゲノム環境に位置しており、隣接する遺伝子間領域も長い。これらの長大遺伝子は神経細胞で特異的に発現し、自閉症や統合失調症との関連が示唆されている。私たちは、長大遺伝子がその遺伝子の置かれたゲノム環境により発現制御されるモデルを提唱、検証している。本研究では、トポIIβ、hnRNPU/SAF-A/SP120が発現制御に関与する可能性が高いことを示した。ラット脳幹由来のRN33B細胞株が神経細胞終末分化のモデル培養細胞系として使用可能であることを示した。ゲノム編集技術を用いてこの系でモデルを検証する予定である。
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