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2016 年度 実績報告書

海底下に存在する未知生命が有する機能と物質循環:基質誘導を鍵とした遺伝子機能探索

研究課題

研究課題/領域番号 26650169
研究機関国立研究開発法人海洋研究開発機構

研究代表者

諸野 祐樹  国立研究開発法人海洋研究開発機構, 高知コア研究所, グループリーダー代理 (30421845)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード海底下生命圏 / 未知機能遺伝子 / 基質誘導
研究実績の概要

本研究では、地球表面積の7割を占める海洋の底のさらに下に広がる海底下地層に生息する微生物を研究のターゲットとする。生命生存の極限に位置する環境を対象とし、現場を特徴付ける環境条件を遺伝子の誘導因子、すなわちアクセスの扉とし、機能を特定することが著しく困難な遺伝子の機能探索を実施することを目的とした。具体的には微生物の代謝基質となりうる物質を用いて遺伝子のスイッチがONとなるような遺伝子発現誘導を行い、膨大な環境中の遺伝子断片から発現が起こった遺伝子断片を効率的に取り出すことの出
来る機能遺伝子発現解析(SIGEX:Substrate Induced Gene Expression)を応用する。
平成28年度では平成27年度に実施した基質誘導によって得られたクローンの挿入断片の塩基配列解析、及びクローンライブラリー作成の新規手法の検討を行った。塩基配列解析の結果からは、これまでの実験から想定していたものより鎖長の短い断片が比較的多く挿入されていることが明らかとなったほか、転写因子として働く可能性が高い断片配列なども明らかになった。また、その一部は今回用いた基質による誘導が知られていないものであった。新規手法の検討実験においては、断片化した大腸菌ゲノムをモデルとして挿入したところ、これまで用いていたカスタムTOPOベクターによるライブラリー構築と同等程度のクローンバリエーションを得ることに成功した。これらの結果により、今回用いたSIGEX法は大規模シーケンスによる膨大なデータとは異なった側面からメタゲノムライブラリー中の遺伝子機能同定にアプローチする技術として高いポテンシャルを有することが示された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件)

  • [雑誌論文] A modified SDS-based DNA extraction method for high quality environmental DNA from seafloor environments2016

    • 著者名/発表者名
      Vengadesh Perumal Natarajan, Xinxu Zhang, Yuki Morono, Fumio Inagaki and Fengping Wang
    • 雑誌名

      Frontiers in Microbiology

      巻: 7 ページ: 986

    • DOI

      10.3389/fmicb.2016.00986

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Technological breakthroughs in search of the deep subseafloor biosphere2016

    • 著者名/発表者名
      諸野 祐樹、寺田 武志、伊藤 元雄、稲垣 史生
    • 学会等名
      Japan Geoscience Union Meeting 2016
    • 発表場所
      幕張メッセ(千葉県千葉市)
    • 年月日
      2016-05-22
    • 招待講演
  • [学会発表] 海底下に広がる巨大生命圏とその探索ー最先端技術で生命の実態にせまるー2016

    • 著者名/発表者名
      諸野祐樹
    • 学会等名
      日本農芸化学会中四国支部創立15周年記念第22回若手研究者シンポジウム
    • 発表場所
      高知大学農学部(高知県南国市)
    • 年月日
      2016-04-23
    • 招待講演

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公開日: 2018-01-16  

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